2010年2月27日土曜日

フィギュアスケートの採点方法について雑感

注目されたバンクーバーオリンピックの女子フィギュアシングルで、キム・ヨナが歴代女子最高得点をマークして圧勝しました。前評価でもダントツの金メダル候補で、物凄いプレッシャーの中、完璧な演技をしたキム・ヨナは素晴らしいと思います。
そして、日本の浅田真央は多少ミスはあったもののトリプルアクセル2回を決めて、結局は下馬評通りの銀メダルを獲得。順位は2位ですが、キム・ヨナに劣らず素晴らしい演技だったと思います。

しかし、採点内容についてはいろいろと論議が起こっているようです。端的に言うとキム・ヨナのGOE(出来栄え点)が高すぎるという指摘。だからといって「八百長だ!」、「審判買収だ!」とするのは早計すぎるけど、単純にGOE合計点を比較すると明らかにキム・ヨナだけブッチギリで高い。

男女ベスト8のFPのGOE合計点
17.40 [女1] キム・ヨナ
10.20 [女6] Laura LEPISTO
09.64 [男1] Evan LYSACEK
08.82 [女2] 浅田真央
08.50 [女4] 長洲未来
07.68 [男2] Evgeni PLUSHENKO
07.40 [女8] 鈴木明子
06.46 [男6] Johnny WEIR
05.76 [男7] 織田信成
05.30 [女5] 安藤美姫
05.24 [女7] Rachael FRATT
04.60 [男5] Patrick CHAN
04.42 [女3] Joannie ROCHETTE
03.20 [男3] 高橋大輔
02.58 [男4] Stephane LAMBIEL
-2.70 [男8] 小塚崇彦

八百長だといいたくなる気持ちもわかる異常な高得点。それでも、スノーボード男子ハーフパイプのショーン・ホワイトぐらい圧倒的な演技をしたら皆納得したでしょう。他のどの選手もできない最高難度の技を決めて素人目にも次元の違う演技をしたショーン・ホワイトは、むしろ異常な高得点を出さなければ納得されないくらいでした。

それに対して、キム・ヨナはどうだったかというと、確かにノーミスでレベルの高く、トリプル・ルッツはすごいらしいが、そこまで圧倒的な印象はありません。それなのにこの圧倒的な点差!今回のFPで浅田真央にミスはあったけど、仮にノーミスで演技を終えてもキム・ヨナには勝てそうもない点差でした。

 浅田は回転不足をとられた3回転フリップ、1回転になってしまった3回転トーループを仮に決めていたとしても、技の基礎点は合計8点程度しか増えない。二つのジャンプを成功させていれば、GOEや演技構成点が上積みされたかもしれない。しかし、金妍児とのフリーでの20点弱の差は埋まらなかった。

素人目に見て女子では他の誰も飛べないトリプルアクセルを2回飛んでも勝てないというのは競技としてどうなのかな?と思います。

そもそも、フィギュアスケートのように美しさを競う採点競技というのは公平に得点をつけることは難しいです。陸上のようにどっちが速いか?どっちが高いか?とかサッカーやテニスのような勝負であれば勝敗はかなり公平につけることができます。じゃあ、体操とか水泳の飛び込みとか採点競技はなくした方がいいのか?というとそうは思いません。白黒はっきりつけて評価することで競技のレベルが飛躍的に伸びることは確かだからです。

だから、もともと客観的な評価の難しいフィギュアスケートを四苦八苦して評価基準を設けたのはいいと思うのですが、もう少し改善の余地があると思います。問題は、フィギュアスケートが競技として何を目指すのか?というと美しさではなく技術の向上だと思うのですが、それが今の採点方法では反映されてないという点です。美しさを目指すなら明確な評価基準を決めず、アイスショーとかの興行行為に任せればいいと思います。いろいろ批判はありますが、フィギュアスケート競技は難しいジャンプを成功したとか難しいスピンをしたとかで順位を決めるほうが、今後のフィギュアスケートの発展にはよいと思います。

今回の女子フィギュアの採点に文句を言うと韓国に対する日本の嫉妬のように見えますが、現在の評価基準の問題点は、日本だけじゃなくて以前から指摘されてました。男子でも4回転を一つも跳ばずに金メダルが取れることについて、銀メダルになったプルシェンコが苦言を呈しています。難度の高い技への挑戦に消極的になる採点方法は今後のフィギュアスケートの発展に障害となるでしょう。

また、ジャンプの回転が足りないなどのジャッジも万人に納得がいくものではないらしく、中継を見てても解説が「これは・・・こちらからみると3回転してるように見えるんですけどね。ただ、ジャッジがどういう判断をするか・・・」とかとにかく歯切れの悪い解説ばかりでした。よっぽど不可解な判定をされまくってるんでしょうね。

アンサイクロペディアのフィギュアスケーターの項目がおもしろいと話題になったけど、そこの記述もこの不可解っぷりに対する皮肉がたっぷりでおもしろかった。

略記読み説明
<ダウングレード尖った見かけ同様ぐさぐさと心に突き刺さる「ジャンプの回転が足りてませんよ~」という陰湿なクレームマーク。「お前の頭の方こそ回転不足なんじゃねぇ~のか?」とジャッジに悪態をついたところで腹の虫は収まらない。「プレローテーションが…」とかいう話を始めるやつがいたら、泥沼技術論になるので無視してゲームを続けた方が吉。

納得できない場面がよっぽど多いんだろうな。

今後もいろいろ調整はされるんだろうけど、今後の改正の方向としては芸術点のような部分はウェイトを軽くし、難度の高い技が成功すれば圧倒的に有利になるような配点にして欲しいなと思います。

2010年2月17日水曜日

口論になると彼氏がホワイトボードに論点をまとめる

2ちゃんねるのニュース速報なんかだと公然と女性差別が公言されてるけれど、これは男性が多いからで、女性が多いコミュニティなら同じように「男は馬鹿ばっか」見たいな発言が繰り広げられてることでしょう。

もちろん、そういう性差別を支持するつもりはないんだけど、たまに的を射た面白いレスがあるのでなかなか面白い。結局、こういうのは理解し合えることはなく男と女は別の生き物なんだなーって実感する。

そんな男女の思考の違いが如実に現れた発言小町のトピックを取り上げたスレッドがとっても面白かった。

【2ch】ニュー速クオリティ:「口論になると彼氏がホワイトボードに論点をまとめ出します。納得できないけど反論もできない><」

彼氏と口論になると
彼氏はまず要点をまとめようとホワイトボードなどに
喧嘩の原因
お互いの要求 を書き
どこが妥協点か?というのを問います。
そのホワイトボードによると7:3くらいで私に妥協してるのですが
まったく納得できません!
ですが反論もできないです。何か良い知恵をお願いします

ホワイトボードを出して論点をまとめようという行為をウザイとかいう人がいるけど、そういう人とは付き合えないなー。でも、よく女と喧嘩するときは議論しちゃダメだっていわれるんだけど、それは女性側からすればどうなの?そういう認識された方がいい(=ホワイトボードなど出すな!)のかバカにするな!と思うのか、意見が分かれるところなのか?

あと、これを「理系の彼氏だな」って言われるとどうも文系が論理的じゃないような認識をされてるなーって思う。そういうこという人はたぶん理系。別に芸術分野じゃないんだから文系でも論理的じゃないと話にならないと思うんだけど。むしろ論理学って文系の範疇じゃない?そもそも理系、文系の区分をしてるのは日本だけという話なので、ここで彼が理系っぽいって思うのは日本人的な感覚なんだろうね。たぶん血液型は◯型とかいうのと一緒。

これ読んで、僕もホワイトボードを部屋に置いておこうかなーって思ったがこんな風に使うことはできないことに気がついた。なぜなら僕はあまり女性と口論をしたことがない。まともにぶつかり合うことがなく、ただ黙って怒ってるということが多く、いつも何が問題なのかすらわかりません。

ところでこのレスうけた。

242 電卓(静岡県) 2010/02/16(火) 16:27:01.22 ID:L3rdP5pi

俺は紙に書いて説明したが
途中で論点に穴があるのが自分でわかってきて
気付かれる前に殴って解決した

ヒドいことこの上ないw

2010年2月11日木曜日

戦略的撤退

今日読んだアルファルファモザイクの記事にあったレスにものすごく感心してしまった。

戦略的撤退は欧米の企業じゃ当たり前。
これをきちんと出来る企業は生き残る。つか、もともと 「撤退して余剰兵力を作る」っていう
軍事作戦なんだな。

IBMやマイクロソフトは全体業績好調でも、
部分撤退・他社への売却→新たな資金獲得→新部門や好調部門への投入 をやっていた。

日本は残念ながら「全員イケイケ→全員玉砕」を第二次大戦から現在まで繰り返している。

なるほど、納得の分析だ。

そういやロンメル将軍も北アフリカでイギリス軍相手に、引いて前線が伸びきったところでカウンターを仕掛けるという作戦を繰り返して、物量ではドイツを圧倒してた連合軍(イギリス軍)を蹴散らしていたらしい。

戦場が違うとはいえ、日本がアメリカにそんな作戦を行ったという話は聞いたことがない。